(1)趣旨
公演の芸術度の高さでは埼玉県随一の「さいたま芸術劇場」、しかしその事で周辺住民からは「敷居が高い場所」というイメージを持たれている。劇場側からは「ぜひ訪れてほしい」、地域住民からは「芸術的なモノに触れてみたい」という思いがあるが、本来であれば合致しているはずの思いがうまく交差していない現状がある。
中央区の貴重な資産である「さいたま芸術劇場」と地域区民が交わっていくきっかけをつくり、かねてより「芸術文化の与野」を標榜している中央区という地域が真の創造性や文化度の高い街へ成長していくため、そのどちらにも属していない中立な立場の私たちが媒介することで、双方の思いをつなぎ合わせていく一助となりたい。
交点となるきっかけの創造 -キャンドルによるイベント-
つなぎ合わせていくためのきっかけづくりとして、劇場の敷地内で区民の方々と制作したキャンドルを並べ、普段劇場を訪れる事のない人やその日たまたま公演を見に来ていた人に、劇場でゆったりとした時間を過ごしてもらい、その良さを実感してもらう機会を提案する。
キャンドルによるアートを実体験してもらうことは、これまで主体的に芸術的なもの・ことに接する機会が少なかった人たちに、芸術劇場の高いと思われている敷居を取り払うきっかけ作りとなるイベントとなることを期待する。
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